子どもたちはとても感性が豊かです。日常の様々な様子に対して、五感をフルに使いながら毎日を過ごしています。
しかし、実は、その五感や気持ちがとても敏感で日常から苦しいと感じている子どもたちがいます。
HSC【Highly Sensitive Child】
ハイリーセンシティブチャイルドと言います。
人一倍五感や気持ちの変化に対して敏感な子どものことです。
HSCは、病気や障害ではありません。一人ひとりが持つ性格、特性のようなものなのです。
エレイン・N・アーロン氏(米国の心理学者、以下、アーロン氏とします)が2002年に発表したもので、日本での認知度はまだまだ高くありません。
感覚に過敏な子どもの様子を見ると、発達障害なのでは……と感じている方もいらっしゃるかもしれません。
確かに、この様子は特にASD(自閉症スペクトラム障害)傾向の子どもたちに見られます。
ですが、HSCの子どもたちはこだわりや言語の遅れなどは見られません。
人一倍『敏感』なため、学校や集団で行動する場面がとても苦しいものに感じてしまうため、そのような場面になじめなくなってしまうことが多くなってしまうため、発達障害なのでは…と感じてしまうのです。
アーロン氏の研究では、5人に1人がこの特性持っていると提唱しています。
このHSCについて、決して障害ではないということを理解し、正しい知識を得ることで、当事者の子どもたちやその関係のある人たちにとっても過ごしやすい世の中に変えていきたいですね。