「イヤーマフ」というものをご存知でしょうか?
外見は音楽を聴くヘッドホンのようなものですが、用途は全然違います。音の遮断(防音)に使われます。
発達障害の中によく見られる症状の中に、聴覚過敏の症状があります。
定型発達の子どもや大人は、音の情報を自然と聞き分けることや、大きな音への耐性や慣れがありますが、聴覚過敏を持っている人たちは、音の情報を聞き分けることが難しく必要な音や不快な音も全てダイレクトに聞こえます。
また、心理的に不安感が強いときに聴覚過敏の症状が強くなることもあるそうです。
聴覚過敏がひどい人では、日常生活の中の音が実際に頭につんざくような音に聞こえ、苦痛を感じる場合もあります。
そのような場合、特に外出するときに必要なものが「イヤーマフ」です。
聴覚への音の刺激を少しでも軽減することによって、外出時のストレスを減らすことができます。
「イヤーマフ」は聴覚過敏の人たちにとっては必要なものですが、「イヤーマフ」の用途を知らない人たちにとっては何なのかわからない場合があります。
ヘッドホンに似ているので「何を聞いているのだろう」と思う人たちはいますが、中には、子どもがつけていることで「子どものうちからヘッドホンで音楽を聞かせているなんてしつけがなっていない」というようなことを言うような人たちもいます。
聴覚過敏という症状が世間的にまだあまり知られていないこと、イヤーマフが聴覚過敏を持っている人たちにとって必須のものということ、それぞれの理解を進めていくことが重要です。